炎は消えた。
一度は空まで昇った炎の光は、一度は金をも焦がした熱は、突然跡形もなく消えてしまった。
それが痛みに変わった。痛みは胸と腹、肩甲骨、頭頂部からまとめて押し寄せてくる。まるで、洪水によって堤防が決壊したかのようだった。
彼女に答えたのは激しい痛みだった。それらは頭の中で音を打ち鳴らし、その音と心臓の鼓動が混ざり、うるさくて眠れぬほどだった。
李素裳はゆっくりと目を開いた。
それは見慣れた天井、見慣れた小屋だった。そばで自分を見つめている人も、とても見覚えのある顔だった。
……安心でき、いつもと同じだと思えるほど見慣れていた。
凌霜はまったく無駄のない返事をした。
少女は体を起こそうとしたが、すぐに痛みで声をあげた。
馬非馬との戦いの傷は軽くなかった。今この時、少し動いただけで、全身に耐えがたい痛みが走る。
あれ?
馬非馬?
素裳は夢から覚めたかのように、痛みに構うことなく慌てて言った。
凌霜は冷たく言った。
少女の頭を激しい痛みが襲い、じっくりと考えることができなかった。
そう言われた素裳が横を見ると、羅刹人が自分の隣で寝ていた。
少し意外だったが、知り合って以来、彼が目を閉じているところを見るのは初めてだった。
……素裳の心の中に、同情のような悲しみが湧き上がってくる。
熟睡している金髪の男には、神のように澄みきった優雅さがあった。
しかし、今の彼は、起きている時よりも生身の人間に近いように思えた。
ごまかすことも、隠れることもなく、過去の悩みも未来への執着もない。
羅刹人はただ眠っているだけであった。普通の人とまったく変わらず、眠っている。
もしかしたら……これが彼の本来の姿なのだろうか?
……あれ?
彼はどこにいるのだろう?
少女は本能的に掛布団を引っ張り、足で羅刹人を蹴飛ばした。
金髪の異邦人は寝台から転がり落ち、床に倒れたが、それでも目を覚まさなかった。
素裳の顔が真っ赤になる。目には涙を浮かべており、今にも零れ落ちそうだった。一方、凌霜はまったく動じていない。
素裳は言葉が出なくなり、嗚咽を漏らした。
師匠は目を伏せ、黙って考え込んだ。
少女はため息をつき、ふと気づく。師匠にこの手の常識を理解してもらうなんて、少し無理があるのではないか。
なにしろ――