……この力……確かにさっきまでとは別人なのです……。 フフッ……残り僅かな時間を賭けたのは、やっぱり正解だったのです……。 この時代における最初の律者の誕生なのです……おめでとうございます……あなたはもう「あの人」の傀儡ではなくなったのです……。 フフッ……つまり賭けは私の勝ちなのです……。 ——あなたたち、そこまでにしなさいっ! 我は地獄へと馳せる黒。 我は天より来訪せし白。 神の鍵・黒淵白花、第二定格出力—— 約7時間前、ニュージャージー州・에디슨—— ……原子炉の出力が異常な上昇をしているなのです! り、臨界定数を突破したのですっ!! このままでは、核反応の制御が不能になるのです! そんなっ! どうして突然—— ……総員シェルターに退避ッ!急いで! 他の人よりも自分の身を優先しなさい、早くっ! だ、だけど—— つべこべ言わない!退避しなさい! あ、あなた……何故ここに……。 シッ……動かないで。 すぐに……終わるからね。 ……。 30分後、屋根を取り外された高級スポーツカーの中—— ……さて、もう話せるわよね。 あなたが寡黙なのは知っているけど……これじゃいくらなんでも息が詰まっちゃうでしょう。 ……どうして……私を助けてくれたのです……? ……どうして?まったく、私があなたたちのバカな行動を黙って見過ごすわけないでしょ。 聞いて。あなたの体内にあった崩壊エネルギーは「白花」によって全部その右腕に封印したわ—— 今回の件が一段落したら、あなたの仲間が治しに来てくれるはずよ。 ……でも……私は……。 崩壊の侵蝕を受けると、崩壊の意志からは逃れられなくなる。本当にバカなことをしたわね。 ……だけど、あなたの場合はちょっと違うかしら。 身体の約半分を侵蝕されていたのにも関わらず、それでも理性を保つことができた—— ——99.9%の人間にはできない芸当よ。分かる?슈뢰딩거博士。 ……。 ……もちろん、だからといって、あなたのやり方を認めるわけじゃないけどね。 罪なき人を傷つけたことはひとまず置いておきましょう——何であれ、あなたじゃ本物の律者を倒すことはできない。 いい?あの時、もし웰트が崩壊の側に立っていたら、あなたは自分の身を滅ぼすことになっていたのよ。 そして、彼が今のように私たちの側に立っていてくれたとしても——あなたは彼に「人殺し」の十字架を背負わせることになっていた。 これがどれだけ酷なことか、分かるわよね? ……。 けど、だからといって、あまり思いつめないでね……。 もう終わったこと。でしょ、違う? あなたには時間が残されてる。これからは、あの子たちともっと仲良くすることね。 레아나さん……。 私……。 上手くできるかどうか、わからないのです……。 ……。 ……でも、がんばるなのです。 ……がんばって、あなたみたいな強い人になるのです。 アハハ……私なんか目標にならないわよ。 さっき勝負した時……たぶん気づいたでしょう? 私は……あなたよりももっと「火に油を注ぐ」ような性格をしているのよ。 物理的な意味でね。 えっ……待って、待って、待って……。 頭がこんがらがってきた……。 つまり……体が半分崩壊獣になっていたあの根暗女は、こいつの能力を目覚めさせようとして、あえて喧嘩を売りに来たってこと? わざわざ人の家を壊してまで?私をボロボロになるまで巻き添いにして? そういうことみたいだな……。 それで?あんたの能力って一体何なの? ……へっ? どうしたのよ。あんた、私たちの仲間でいてくれるんでしょ。なら、単刀直入に聞いたって問題ないじゃない? あ、ああ……。 そ、それもそうだな테슬라……さすがは理解が早い。 エヘヘッ。世界の変化を柔軟に受け止めることも発明家としては必要な才能なのよ! ……ちぇっ。何だか、あんたにおだてられたみたい。 ……とにかく!今は私の質問に答えてよねっ! えっと……それは……。 お、나にもよく分からないんだ……。 ……はぁ? そう慌てるな、테슬라博士。웰트自身があの不思議な意志を拒んだことに変わりはない……。 それに今はっきりと分かっていることが2つある。1つは、彼の手により発動された「エデンの星」の効果が、나たちが使った時よりも遥かに高かったということ。もう1つは、ベルリン崩壊事件における犠牲者の「魂の残滓」が彼の体内にあるということ。 もし、슈뢰딩거さんが彼を「律者」にしようと考え行動していたなら……この2つの事柄はわざわざ考えるまでもない。 ……。 「神の鍵」は「律者のコア」を使用して作り出された武器だ。나たちより律者のほうが自在に扱えるのは当然のこと。 そして「魂の残滓」は、恐らく彼の本当の能力がもたらした副産物だろう……そうでなければ、死者が口を開くことなんてできない。 とにかく……それ以上の情報を彼から引きずり出そうとするのは、ちょっと欲張りすぎじゃないか? ……。 そうだけど。 でも……このバカが本当に「律者」なら、この一件の本番はここからってことよね? 君が言っているのは……。 忘れないでよね……今回の災害の大きさはベルリンの時と同じくらいなんだから……。 つまり、ベルリンではバカ웰트が律者になったでしょ。今回、根暗슈뢰딩거が律者じゃないとなると—— ニューヨークで「出来立てほやほや」のヤツに遭遇する可能性が高いってこと。 間違ってはないでしょ? ということは……에디슨さんは事故が起こる前にシェルターへ避難できたのね? ……いえ、避難できていないのです。 えっ?だって、彼女は無理やりノキアンビルタネン博士を連れて、一緒にシェルター内に入ったんでしょ? ……そうなのです。でも、その後シェルターから出てきたのです。 ……。 ……私を守るために。 ……ちょっと待って。あなたは原子炉に近すぎたから、逃げる場所がなかったのよね? ……はい、そうなのです。 ……じゃあ、에디슨さんはどうやってあなたを守ったの? ……それが、分からないのです。 ……えっ? でも、これだけは言えるのです。あれは人間が手にできる力ではないのです。 かといって、決して崩壊と同じ系統のものでもないのです。 私には分かるのです。今この時も、에디슨さんはあの力で崩壊と戦っているなのです。 ……ですが、恐らく私たちが介入できるようなレベルではないと思うのです。 同じ頃、ある場所の上空で—— クッ……このままじゃ、皆に知らせることもできない! 私がこれを支えきれなくなったら……。 おいっ!紙幣に貼りついてしゃべるだけの臆病者!どうにかしろ! ……もう手は尽くしましたよ、에디슨さん。 忘れてもらっちゃ困るんですがね、あなたが■■■■の力を借りて「干渉計」を使うと決めた時、“あの”11次元空間とは何の関わりもなくなってしまったんですよ——だからこそ、私はこうやってあなたと会話することができるんです。

注:

理論物理学の「弦理論」(後に「M理論」に発展)では、全ての素粒子はある特殊空間(10次元)の特殊な【波動】(「弦」と言う。「弦」はM理論の中ではより本質的な「膜」と表される)で【説明】できる。そのため、それは11次元空間(10次元に1次元加えたもの)に作られる。

「人々はとても幸運にも斬新な対称を発見した。……ある方法について言えば、時空には私たちが体験している次元以外にも別の次元がある。これらの次元はグラスマン次元と呼ばれた。それらはグラスマン変数と呼ばれる数を用いるため、通常の実数によって測る必要はない。……私のような実証主義者にとっては、『追加の次元は本当に存在するのか?』という問題は意味がないものである。人々は『他の次元を備えた数学モデルはうまく宇宙を説明できるのか?』と言うことくらいしか聞けないだろう。」——スティーヴン・ホーキング『ホーキング、未来を語る』

私は、あなたにでも理解できる方法で思考をお伝えしているつもりですが。もう一度言いますよ、私も■■■■の創造物の1つにすぎないんですよ。今のあなたと何の違いもないんです。 ……あなたが今持っている能力は、あなたの人生における無数の可能性を潰すことで手にできるものなのですよ。 もしご不満なら、あなたが「干渉計」を使って能力をブーストさせようと焦りすぎたせいだということを覚えておいてください。そのせいで、潜在能力が表に出にくくなってしまったのですから。 何だと?私が焦りすぎた?あんな状況では誰もが同じ選択をする! ……だから、私はもう手を尽くしましたよ、에디슨さん。 「あの人たち」は、間違いなくこの惑星の異常を放置しておくはずがありません……。 しかし、私たちが理解できる方法では事を起こさないでしょうね。 きっと「あの人たち」にとって、人類の存亡なんてどうでもいいことなんですよ。 「あの人たち」が本当に興味があるのは11次元空間の、私たちがまだ理解できていないさざ波の部分なんですから—— ——そして、この惑星の異常なんて、その中で聞こえてくる煩わしいカエルの鳴き声みたいなものなんです。 ……それを私に言って何が変わるんだ?役に立たない無駄話にすぎん! 私は、ただの紙幣にすぎませんよ。私にどんな建設的な意見を求めているんですか? ……それに、本物のベンジャミン・프랭클린だとしても、こんな状況で打開につながる策が出せると本当に思っているんですか? ……。 ……確かにそうだ。一時の気の迷いとはいえ、まさか私が紙幣に答えを乞うてしまうとはな。 まあいい……あの高見の見物をしているやつらに証明してやろう……。 人類のことは、最後まで人類自身が決めるとなっ! 낸시・トーマス・에디슨、たとえこの身が滅びようとも、ニューヨークをベルリンの二の舞にはさせはしない!